※こちらの記事は以前サブブログに投稿していたものをリライトして再投稿しています
生後4ヶ月の頃、娘が百日咳にかかり、入院することになってしまいました。
今回は予兆~発症~入院~回復までの経緯を記録しておこうと思います。
百日咳とは?
病気の概要
百日せきは百日咳菌によって発生します。名前のとおり激しい咳をともなう病気で、一歳以下の乳児、とくに生後6ヵ月以下の子どもでは亡くなってしまうこともあります。
主に気道の分泌物によってうつり、咳のために乳幼児では呼吸ができなくなるために全身が青紫色になってしまうこと(チアノーゼ)やけいれんを起こすことがあります。また、窒息や肺炎等の合併症が致命的となることがあります。
引用元:(厚生労働省サイト:百日せき)
風邪っぽいけど風邪じゃない、咳がメインの感染症だそうです。
感染力が非常に強く、生後6ヶ月未満(特に生後2ヶ月未満)の乳児は重症化しやすく命にかかわることも…
潜伏期間と症状
典型的には5-10日程度の潜伏期の後、軽いかぜ症状が徐々に強くなるカタル期(約2-3週間)があり、この時期がもっとも感染力が強いです。次に痙咳期(けいがいき)(約2-3週間)には、立て続けに激しく咳き込み、最後にひゅーっと息を吸い込むような咳発作を伴います。なかにはひどい咳のために顔が真っ赤になったり嘔吐(おうと)を伴い無呼吸発作をひきおこすことがあります。その後、徐々に回復していきますが、数か月にわたって症状が長引くことがあります。
娘の症状もこれに準じた典型的なものでした。
咳は一瞬で異常な咳ってわかるような特徴的なものでした。
予防接種について
百日咳は三種混合または四種混合の予防接種を受ければ防げる病気だそうです。
娘も1回目の四種混合は受けていたのですが、次の予防接種を受ける前に百日咳にかかってしまいました。
ただきちんと予防接種を受け切っても小学校に入るあたりで免疫が切れるため、大人でも百日咳にかかる可能性があるそうです。
病気の経過(娘の場合)
実際にどんな経過をたどったのか、それぞれのフェーズに分けて記録しました。
フェーズⅠ:カタル期(1週間程度)
当初はよもや百日咳とは気付きませんでした。
痰が絡んだような咳をし始め、鼻が詰まっている様子でした。
咳をして白いネバネバを吐くこともしばしば(痰が出てたんだと思う)ただ熱は無し。
よく、「生まれてしばらくは母親の免疫に守られているから病気しない」と言われていますが、その時はついに母親の免疫が切れてきたかと思った程度でした。
鼻が詰まっている様子だったので、始めは耳鼻科を受診。
先生からは「ただの風邪でしょう」とのことで、咳止めと鼻水の薬を処方されました。
翌日薬を飲ませて様子を見ていたものの、一向に回復しない。むしろひどくなってる。
なんかおかしい・・・?という気になり、さらにその翌日に小児科を受診。
しかし小児科でも風邪でしょうとの判断。
ただ念のため百日咳の検査をしましょう(これが功を奏した)となり強めの咳止めの薬に変更し帰宅。
さらに翌日やっぱり咳がひどくなる一方。さらに授乳をするたびに咳で吐き戻していたので、再度小児科を受診。RSウイルスやヒトメタニューモウイルス検査等をしてもらいましたが異常なしでした。
しかしその翌日百日咳の検査結果が来て、百日咳と確定されました。
(今思えばカタル期が終わるようなタイミングで百日咳が発覚したのかなと感じます)
フェーズⅡ:けいがい期(4日~5日)
「発見が早かったので、抗生物質を飲めばすぐ良くなりますよ」と言われたのですが、
処方された抗生物質を飲ませるも泣いて嫌がり咳込んで全部リバース😰
授乳をする度に、むせるのか咳込んで全部リバースというのが続きました。
さらに就寝後1時間と明け方に咳込みが激しく、「ゴホッゴホッ!ケェツ!!」みたいな息を吸う時に変な音?声?が鳴り、目の周りが赤くなり苦しそう。
小児科へ見せたところ、咳込みのレベルは危険ではないらしいが、薬を飲めていないこと、授乳してもすぐ吐いて栄養が取れていないことが問題とのことでこのタイミングで総合病院へ。そして2泊3日の入院となりました。
フェーズⅢ:回復期
入院初日こそ、毎回咳込んでは吐き戻しての繰り返しで心配していたのですが、翌日以降は吐き戻すことも減り、咳も落ち着いてきました。
退院後、抗生物質は1週間分処方されたのですが、薬が終わる頃には咳がかなり落ち着き、吐き戻すこともなくなりました。
退院して大体2週間程度で咳も無くなり、完治したなぁという感じになりました。
入院について
「百日咳 赤ちゃん」とかで検索をすると、生後半年位までの赤ちゃんは大体入院しているような記事が目立ちました。
ただ先生に話を聞くと、「赤ちゃん百日咳=即入院」という判断ではないそうです。
入院するかどうかの目安として、
「咳が悪化しすぎて呼吸困難になっていないか」
「咳による吐き戻しで栄養が取れていないかどうか」
を診ているそうです。
娘の場合は、咳はさほど悪化していない(私から見れば十分酷いと思いましたが、先生たちからすれば大したことなかったらしい)が栄養が取れていないのがちょっと心配ということで入院。哺乳量が増えてくれば退院という判断になりました。
ただぶっちゃけ、先生的には入院する必要無くない?というオーラを出されたのですが、不安過ぎるのと娘の咳に敏感になり過ぎて私自身がクタクタになってしまったこともあり、正直入院してちゃんと呼吸状態等管理してもらった方がありがたい・・・というオーラを出し返したので入院になった感じはありました爆
なので、百日咳の場合、症状にもよりますが、家族の希望で入院するかどうかの判断が柔軟に出来そうな感じがします。
また入院した病院はよく聞く“付き添い入院”をしない方針の病院だったので、
娘にはちょっとかわいそうでしたが、看護師さんにお任せして夜は自宅で休めたので私自身も回復できたように思います。
また百日咳は空気感染をするので、入院中は完全隔離で個室入院でした。
授乳/ミルクについて
授乳やミルクをあげる度に吐き戻していたので、入院中に看護師さんに相談したところ、この2点を注意したらよいそうです。
- 1回の授乳/ミルク量を減らし、回数を増やす
- 哺乳瓶のニップルサイズを小さくする
入院中は授乳してもむせて吐いていたので、授乳は中止。搾乳して哺乳瓶であげることになりました。
また普段哺乳瓶のニップルサイズはMサイズだったのですが、吐き戻しが無くなるまではSサイズに変更。
そうすると吐き戻しも減り、落ち着いてきました。
治療方法/薬について
基本は抗生物質による投薬治療
抗生物質“クラリスロマイシン”というものが百日咳には特に効くそうです。かかりつけの小児科でも入院した病院でも同じ薬を処方されました。
逆にいわゆる「咳止め」の薬は百日咳には効かないらしいです。
薬を飲ませるのに苦労しました💦
クラリスロマイシンは粉薬で、娘はまだ離乳食も始まっていなかったし飲ませるのに苦労しました。
当初かかりつけの小児科で処方された際、近所の薬局ではやたら「ねり団子」にしてあげるようにと指導されました。
粉薬に水を数的垂らしてねりねりしてから、手を洗った指に薬を付け、赤ちゃんの口に突っ込み、頬の裏やあごに塗りつける方法らしいです。
めんどくせぇ。
そう思って、「水で溶かすのじゃダメなんですか?」と聞いたところ、
「水で溶かすと140㎖とか200㎖とかかなりの量で溶かさないといけないです。お子さん咳込んであまり飲めないでしょ?ねり団子の方が絶対良いですよ」と言われました。
なるほどー。と思って帰宅。早速ねり団子チャレンジ。
このスポイトで2~3滴位水を垂らし・・・
スプーンでねりねり・・・。歯磨き粉レベルの粘度。
指にとると3回位突っ込まないといけなさそうな分量。
これを両頬の裏に塗りたくり、間髪入れずに母乳orミルクを飲ませるらしい。
これがねー、泣いて泣いて爆泣きですよ。
一応すぐ母乳とかミルク飲ませるんですけど泣いた反動で咳込むわけですよ。
そしたら大リバース。薬が出たどころの騒ぎじゃない。
リバースされた直後、再度薬局の薬剤師に電話して相談しました。
しかし、「ねり団子が一番良いので頑張ってください」しか言われない。
で、頑張ってあげても毎度全リバース。
結局栄養も取れないから入院する羽目になりました。
入院中、娘が薬を飲んでいる現場を見てはいなかったのですが、
そもそも、よく考えたらねり団子って手間かかるんですよ。
こんなめんどくさいこと忙しい看護師がやるわけないよなー。どうやってんだろ?と思って聞いてみたところ、
「普通に水に溶かしてあげてますよ」
・・・・・。
やっぱりそうだよね~~!!そりゃそうだわなぁ~~。
詳しく聞くと2㎖位の水に溶かしてシリンジかスポイトであげればいいらしい。
完全に溶けるわけじゃないから粉っぽいのは残るけど、ねり団子よりあげやすいよ。とのこと。
退院後、看護師に言われた通りスポイトであげたところ順調順調。
薬を入れられて「はぁ?お前何すんねん」みたいな顔はされますが、泣いたり吐いたりは全くなくなりました。
くそー薬剤師め。
何が200㎖じゃないと溶けないなんだよ。2㎖でいいやん。(だいたい”ねり団子”ってなんやねん)
というわけでスポイトで無事薬を飲み切ることができました。
まとめ
幸い数日の入院で済み、問題なく回復して良かったです。
今回重症化しなかったのは、1回でも予防接種していたからだよなぁとしみじみ感じました。
もしめんどくさがって予防接種を受けてなかったらもしかすると・・・と思うとゾッとします。予防接種ちゃんと受けてて良かった・・・。
ちなみに、その後私も酷い咳に見舞われ、百日咳に感染しました爆
(大人も同じクラリスロマイシンを1週間飲めば治るそうです)
▼当時のことを記録している日記
nattuberry-workingmother.hatenablog.jp
nattuberry-workingmother.hatenablog.jp
▼百日咳に関するサイトや赤ちゃんへの薬の飲み方について